岡山ジム主催興行に向けての選手インタビュー特集です
第5試合 有限会社トータルプランニングルミナス presents 53㎏賞金トーナメント ZAIMAX MUAYTHAI オープンフィンガールール 準決勝戦 Bブロック 3分3回戦(延長1ラウンド)
花岡 竜(ハナオカ・リュウ/橋本道場/KNOCK OUT BLACKスーパーフライ級王者、前INNOVATIONフライ級王者)
HIROYUKI(ヒロユキ/RIKIX/元新日本バンタム級王者、元新日本フライ級王者)
2022年3月13日興行のメイン企画「有限会社トータルプランニングルミナス presents 53㎏賞金トーナメント ZAIMAX MUAYTHAI オープンフィンガールール」に出場するHIROYUKIの特集インタビューを公開させていただきます。
文責:岡山ジム主催興行広報部
——前試合、今年1月9日の藤原あらし戦は、伝説的な強豪からダウンを奪っての快勝でした。
ベテランの味というか、距離の取り方や技の出し方、タイミング、「こういうことされたら嫌だ」ってことを突いてくる巧さ、色々と学びが多い実りある試合でした。反省材料もあったし、そこをしっかり訂正して、ZAIMAXトーナメントは優勝いただきます!
——今回のトーナメント、HIROYUKI選手が藤原選手に勝った同じリングであの石井一成選手に勝利した“平成最後の怪物”花岡竜が優勝候補としてピックアップされがちな中、多くの識者が、2020年10月29日、花岡選手と引き分けているHIROYUKI選手を対抗馬として挙げています。
過去、ここまでやったことないほど練習しきっていますから期待してください!
——HIROYUKI選手は、石井選手に2020年6月28日に敗れているだけに花岡選手の超金星奪取には驚かれたのでは?
いや、全然! 意外でもなんでもないです。“勝つ”もしくは「何かしらやらかすだろう」と思っていました。
——それは戦ったことで分かる花岡選手の実力と成長?
僕とやった時の花岡選手はプロ6戦目で、僕は30戦以上、下馬評は圧倒的にHIROYUKI有利だったのにあの内容ですよ。一発効かせることができかたら引き分けましたが、それなりに豊富な自分のキャリアの中でも似たタイプが見当たらないタイプで、まだまだ底なしの将来性を感じました。それにしても石井選手にあそこまで圧勝するとまでは思っていなかったので、そこは驚きましたが(笑)。
——トーナメントの組合せは、前日計量後に初戦指名権を抽選する方式ですが、花岡選手が「指名権を得たらHIROYUKI選手を指名する」と明言していますし、準決勝戦で当たらなくても決勝戦が花岡戦になる可能性は非常に高いと思われます。
僕は花岡戦にこだわってはいません。この階級でやる限り、まだまだどこかで当たるだろうし、本当の決着戦はワンマッチでしっかりと別にやったっていいでしょう。ただ、やるとなれば僕は自分が挑戦者だっていうくらいの気持ちでかかります。
——花岡戦にこだわらないということは、優勝することに専念する?
当然ですし、花岡選手ばかりに気を取られていたら他に足を掬われかねません。僕にとって花岡選手に勝つことがゴールではないんですから、がっちり優勝をいただいてもっと上に繋げます。
——ということは、HIROYUKI選手が指名権を手に入れた時、初戦の相手は?
それは秘密です(笑)。ただ、僕はパンチやキックの当て感に自信あってもクジ運はまったくないので4分の1の当たりを引ける気がしません。最初の相手は、正直、誰でもいいです。
——他の2選手の寸評も聞かせてください。平松侑選手は?
試合の組み立てが綺麗なスタイルですよね。正統派でトリッキーさはないけど、そこを差し引けば自分に近い感じがします。型にはまった時、強くなるタイプなのでそうはさせないよう色々考えています。
——MASA BRAVELY選手は?
ガッチリした身体の強さがありますよね。一発では倒れそうにありません。体幹の確かさもあるのでそこをどう揺さぶるか。
——そんな強豪の中で優勝する自信は?
わからないです(笑)。こればっかりは何が起こるかわかりません。万全の体調を整えて勝っても初戦で怪我しながら決勝戦で戦力が半減することだってあるでしょうし。考え込むとネガティブなイメージが沸き上がって来て不安だらけです。けど、ポジティブな自分も確かにいて、期待感もそれ以上にあります。
——過酷なZAIMAXトーナメント、ワンデイトーナメントである点については?
経験なし。ですけど、僕、試合後、身体が痛くて仕方ないってことがまったくないんです。結構、試合直後の選手は皆、「打たれたとこが痛い」「蹴った足がヤバい」とか言ってるじゃないですか。だから、全然それが理解できなくて。それだけに「何とかるでしょ!」って思っています(笑)。
——オープンフィンガーグローブに関しては?
一度やってるんですよ。2020年4月17日のRoad to ONE、相手はタイ人(ポン・ピットジム)で2ラウンドKO勝ちでした。オープンフィンガーグローブは打たれるだけじゃなくて打つ方でも拳や肩が痛いけど、それでも試合後、自分的に大したダメージじゃないし、「イケんじゃね!?」って思いますね(笑)。それとこの試合、目黒藤本ジムから移籍してすぐだったんですけど、そこからここまで7勝して6KOなんですよ。それまではヒジで斬ってTKO勝ちすることはあるけど倒してKOがなかったのに「強いんじゃね!?」って自惚れちゃってます(笑)。
——7勝6KOとは凄まじいKO勝率です。
小野寺力会長はじめトレーナーの皆さんから延ばしていただいた結果です。
——常に礼儀正しくはあっても天真爛漫なHIROYUKI選手ですが、なんとも殊勝な姿勢です。
移籍して謙虚になったんですよ(笑)。RIKIXに入ってから自分がいかに小さな器なのかって石井宏樹さんや小野寺会長に思い知らされています。
——そんなHIROYUKI選手が今回のトーナメントに優勝した暁に目指すものは?
ヒジ打ちあり、首相撲無制限の純キックボクシングにはこだわりたいです。5回戦は苦手なんですが(笑)。けど、大きな舞台には立ちたいし、その為にルールの壁を超えるのに躊躇はありません。
——ご自分がどこまで昇り詰めるイメージですか?
一番になってずっとそこにいられるとは思っていません。ただ、常に第一線にありたいなと願っています。
——最後にファンにメッセージを。
軽量級にしか出せないスピードと花岡選手をはじめとするレベルの高いメンバーならでは技の駆け引きに注目してください!